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入院患者へのHIV検査は問題と潜伏期間について

悩んでいる女性

大きな病院で入院患者全員にHIV検査がおこなわれ、しかも検査費用を全額患者負担にしていたことが問題となりました。
これは厚生労働省の立ち入り調査で発覚したものです。
病院側は、その後、患者に検査費用を返還するとしました。
入院患者はいたしかたのないことと受け止めがちかもしれませんが、これは非常に問題のある行為です。

まず、HIV検査は、患者の了承があって初めてできるもので、有無を言わさぬ状況下でおこなえるものではありません。
また、感染機会がない患者にも検査するということは、患者に注射による痛みや血液の減少などの負担を、無意味に、必要性もなく負わせることになります。
しかも、HIV検査の目的は、院内感染を防ぐという、病院側の利益のためでありながら、検査費用を全額患者に支払わせていたということも問題です。

こうしたことは、多くの病院でおこなわれていたようです。
問題があることだと患者はまったくわかっていなかったでしょうし、厚生労働省の立ち入り調査で問題視されたことを意外に思った職員も中にはいそうです。

厚生労働省は、院内感染防止目的のHIV検査の費用は、病院が負担するのが望ましいとしています。
同じ院内感染防止目的であっても、ウイルス性肝炎や梅毒は健康保険が適用されますが、HIV検査は保険適用外です。
その理由を、HIVの感染確率が低いため、としています。

入院患者全員にHIV検査をしたとしても、HIVウィルスの潜伏期は3か月あるため、患者が感染機会を踏まえて自主的に受けるのでなければ意味がありません。
患者に知らせずに有無を言わせず検査しても、実際問題として、院内感染を防ぐ効果は、潜伏期を考えると確実とは言えません。

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